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2014年1月21日火曜日

神の遣いか・白いカモシカ

学名:Capricornis crispus
英名:Japanese serow

福井県には、神社仏閣が多い。そうした場所には鎮守の森がつきものであるが、神社の裏手がそのまま森につながっている所も少なくない。

ある時ロケハンで山沿いの神社をまわっていると、その裏山の中腹でこの白いカモシカと遭遇した。全身の毛が白くなったカモシカは神の遣いとして大切に保護している地方もあるという話をどこかで聞いたことがある。しかし、地元のハンターに後で聞いた話では、歳を取ると白髪になる人間と同じで、老化現象だと言う。神様が只の老いぼれと言われては天と地の開きがあろう。ちなみに普通の灰褐色のカモシカは後半に紹介している。山の渓流に添った林道を車で上流に向かっていた時に堰堤の上を歩いていた個体だ。カモシカは山道を車で走っていると、シカの様に突然横から飛び出して来て、クルマと接触しそうになることがある。しかしカモシカはシカの仲間ではなく、ウシやヤギの仲間(ウシ目ウシ科カモシカ属)であるから、鹿の様に角が生え変わることはないとのこと。又、カモシカの寿命は普通15年程だが稀に20年生きる個体もいるそうだ。

1934年に国の天然記念物に、1955年には特別天然記念物に指定されている。その結果、肉と毛皮を取る目的で狩猟の対象にされて来たカモシカも近年は頭数が回復して来たので、その食害が問題になっている。

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