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2016年8月7日日曜日

鞭状に曲がるくちばし・オオソリハシシギ

学名:Limosa lapponica
英名:Bar-tailed Godwit


石川県の海岸の砂浜には、広範囲に甲殻類が潜んでいる場所があるので、毎年、渡りの季節にはシギやチドリの仲間が立ち寄る。以前、ミユビシギ、ハマシギ、ミヤコドリ等を撮影して紹介した砂浜だ。今回のビデオでは、オオソリハシシギに遭遇した機会に、その餌探しの様子などを観察しながら、じっくりと撮影した。

砂の上の小さな穴を見つけてくちばしを差し込み、器用にカニや貝類を探し出してついばむのは想定内だったが、偶然に大発見があった。ビデオの終了間際のカットがそれだが、上のくちばしを鞭の様に曲げている。鳥のくちばしは多少曲げられるだろうことは知っていたが、基本的には長いピンセットと同じ機能だと思っていたので、その曲がり具合には正直びっくりした。

繁殖期・にぎやかなウミネコの島

学名:Larus crasserostris
英名:Black-tailed Gull

ウミネコはほぼ一年中見られるカモメの仲間だ。くちばしが黄色く、先端部には黒と赤の斑点があるので、他のカモメと区別出来る。繁殖期になると、外敵の来ない岩礁や無人島に集まって来て、コロニーを作る。それでも上空から雛を襲って急降下して来る猛禽類(トビが多い)もいるので、「ミャーオ クワーオ」と鳴きながら、団体さんで守る。

今回は雛がかなり成長してもう巣立ちが近い状態だったので、猛禽類の襲来も少なくなっていた。この島は越前海岸にあるが、付近の水面には小魚も多く、直ぐ近くの浜には水質の良い川も流れ込んでいるので、群れで水浴びをしていることもある。つまり、ウミネコにとっては、サンクチュアリー的な島である。

ウミネコに関しては以前You-tubeで、交尾行動も紹介しているので、ご参照下さい。

圧巻・柏島のキンギョハナダイ

学名:Pseudanthias sqamipinnis
英名:Threadfin red bass

長年にわたり、国内のみならず、海外のダイビングスポットも数多く潜って来た。キンギョハナダイが驚異的な数で群れている場所は何処にでもありそうだが、意外と多くはない。 思い起こしても、紅海の某所と西伊豆の某所他数ヶ所だが、 久しぶりに柏島のサンゴ礁でこの場面に出会った。普段は余り気にもとめない普通種なのだが、大群でいると、海の中が明るくなった感じで、つい見いってしまう。

これだけの数が定着するためには、通年潮通しが良く、プラクトン等が豊富であると言う条件を満たしているのだろう。又、浅場は波の影響を受けるので、水族館が、海水魚を捕獲する為のトラップ等を設置出来ない場所だからだと思う。

取材協力 SEA ZOO

2016年6月29日水曜日

九頭竜川・中流域のサクラマスとニゴイ

サクラマス
学名:Oncorhynchus masou masou
英名:Masu trout

ニゴイ
学名:Hemibarbus barbus
英名:Steed barbell

河口から河川に侵入したサクラマスは約4ケ月かけて、上流の産卵場所を目指す。上流の渓流域に入ると透明度の関係で、その姿を水中で見られる機会も増えるが、中流〜下流域では、よほど透明度の良い河川でなければ、その姿を水中で観察する機会はない。梅雨に入る前の水量の少ない時期のこと。堰堤の下のタマリで川の流れよりも、伏流水の方が多い状況が生まれ、一時、透明度がかなり良くなることがある。そんな場所で遭遇したニゴイの群れの中に、数尾のサクラマスが混じっていた。海から遡上した時の銀白色の姿ではなく、うっすらと婚姻色が出始めている。ビデオに映っているのは、比較的大型の雄で、推定全長70cm。河川中央の魚道に戻って遡上を続けるには、次の雨での増水を待つしかない様だ。

大型のイザリウオが動く

学名:Antennarius commersoni
英名:Giant anglerfish

相模湾以南の西部太平洋〜インド洋、東太平洋の熱帯域、ハワイに分布する。オオモンカエルアンコウはイザリウオの仲間では比較的大型になる種類で、体長30cmに達する。斑紋や体色は変異に富む。近くにいるシラコダイ(チョウチョウウオの仲間)と比べるとその大きさが分かると思う。

岩のへこみに張り付いていると、周囲の色に紛れて、その姿形がはっきりしないがこうして動いてくれると、やっと全体像がはっきりする。この大きな体でエスカ(ハタキ状の疑似餌)を振って獲物をおびき寄せ、勢い良く飲み込む瞬間を見てみたいものだ。

取材協力:柏島 SeaZoo

アオリイカの産卵と雄の闘争

学名:Sepioteuthis lessoniana
英名:Bigfin ReefSquid

4月末頃、人工的に設置した産卵床にアオリイカが産卵に集まり始めたと言う情報を聞いて、高知県の柏島へ出かけて見た。5月の中旬が最盛期の予定と言うことだったが、もう既に数匹の群れが集まって来ていた。

雌は雄を誘う様に並んで、足の方向を産卵床に向けて接近するが、産卵を始めようとしたその時、途中で険しい目玉をした別の雄が、妨害に入り、足をからめる様にして取っ組み合いを始めた。雌の数より雄が多い場合はこんな感じになることも多いのかも知れない。イカの目玉も人間と同じ様に怒りを表現できるのが分かったのは新発見だった。

取材協力:柏島 SeaZoo

2016年5月25日水曜日

レンテンヤッコ - 超特大のグラデーションに出会う

学名:Centropyge interrupta
英名:Fishers angelfish

南日本からハワイ諸島、ミッドウェイに分布する。伊豆七島に多い魚で、伊豆半島でも時々見られる。これまでは小型のヤッコと言うイメージがあったが、アブラヤッコ属では大型。

柏島で出会った個体は想像を絶する大きさで驚いた。ビデオの後半に登場するのがそれだが、周囲のキンギョハナダイと比べて見ると、ほぼキンチャクダイ成魚の大きさに匹敵するのが判る。おまけに厚みのあるボディだから結構迫力がある。沖縄にはいない様だ。体色は紫、オレンジ、黄色のグラデーションで、アクアリストに人気が高く、幼魚は10万円前後で売買されている。全長 19cmに達する。キンチャクダイ科。

キヘリキンチャクダイ - シックな柄の人気海水魚

学名:Chaetodontoplus melanosoma
英名:Black-velvet angelfish

西部太平洋に広く生息するが、国内の個体数は多くない。伊豆半島ではアカネキンチャクダイはいるが、本種は見たことがない。柏島でも見たのはこれ1匹のみ。ダイバーを見慣れているのか、余り逃げないが、透明度がイマイチだったので、今度又撮り直したいと思っている。

体色は色々なバリエーションがある様だ。キンチャクダイとアカネキンチャクダイの合いの子だと言う説もある。独特な体色のせいかアクアリストには人気があり、幼魚から飼育すれば、水槽で長期に飼うことも出来る様だ。幼魚は全体に暗色だが、各ひれは黄色で、鰓蓋には黄色い横帯がある。成魚の全長は18cm。雑食性。キンチャクダイ科。

取材協力:SEA ZOO

カワハギ - 餌取り名人の観察記録

学名:Stephanolepis cirrhifer
英名:Threadsail filefish

釣人に言わせると、カワハギは餌取りの名人で、釣るのが難しい魚とか。海中で、餌を食べている所をじっくりと観察して見ると、やや尖った口で、味見をする様に慎重に食べているのが分かる。一気にガブッと食いつかないのは、育ちが良い訳ではなく、オチョボ口だからであろう。又、口からジェット水流を吹き出して砂や汚れを吹き飛ばしてから食べるので、隠れた釣針もしっかり見えてしまうのかも知れない。

非常に美味な魚で、煮ても焼いても美味しいが、特に肝は絶品とされ、刺身に添えて食べる。旬は秋で、肝が大きい時期だ。ウシヅラ、バクチ、マルハゲ、カワムキ他多数の地方名がある。カワハギ科。全長25cm。

2016年5月10日火曜日

オトメベラ(乙女倍良)- 年に一度の産卵行動

学名:Thalassoma lunare
英名:Moon wrasse

ベラの仲間では体色はやや地味だが、顔には歌舞伎役者の隈取(クマドリ)を思わせる放射状の模様がある。 尾びれには三日月模様の黄色部分があるので他種と識別しやすい。胸びれは青く、中央部分が赤い。雌性先熟の性転換をする魚で、全長は普通20cm程度だが、大きいものは40cmに達する。

4月下旬の高知県柏島の海では、浅場の大きな岩礁の頂上付近で、沢山のオトメベラが集まり、年に一度の産卵の儀式が行われていた。ベラ科。

取材協力 柏島ダイビングサービス SEA ZOO

タテジマヘビギンポ(縦縞蛇銀宝)- 熱心な求愛行動

学名:Helcogramma striata
英名:Neon triple fin

海中の季節は陸上の世界より遅れて巡ってくる。4月下旬、海の中にも遅い春が来ていた。赤色の体側に3本の明瞭な白色渋滞の目立つ本種の雄が、各ヒレを目一杯広げ、熱心でせわしない求愛行動を繰り広げていた。

もしかして、2匹が寄り添った瞬間に、抱卵と放精が行われているのかも知れないが、卵の粒や、白い精子は肉眼では見られない。普段は臆病な彼らだが、求愛行動中は眩しいビデオの照明も気にすることなく、大胆に動き回る。伊豆諸島、小笠原諸島、西部太平洋のサンゴ礁域に分布する。体長約4cm。ヘビギンポ科。

カゴカキダイ(駕籠舁鯛)- 海底を彩る横縞の群

学名: Microcanthus strigatus
英名:Stripey

温帯域ではチョウチョウウオに変わる魚が少ないが、五角形の黄色い体に5本の縦縞で海中でも良く目立つカゴカキダイはそれに匹敵する貴重な温帯種だ。今回遭遇した群れは比較的大きめだったので、ウミトサカの周囲で群れていると絵になる。

水槽でも飼いやすく、観賞魚にもなる。 余り一般的ではないが、定置網等で混獲されたり、磯釣りの外道として釣獲される美味な魚で、塩焼き、煮付け、刺身等で賞味される。ヨコシマ、ゲタノハ、オトノサマ、チョウゲン、キョウゲンバカマ他多数の地方名がある。体長15〜20cm。カゴカキダイ科。

2016年5月2日月曜日

アビ(阿比)潜水の得意なハンター

学名:Gavia stellata
英名:Red-throated Diver

(アビ目アビ科)別名「霜降鴨」と呼ばれる冬羽のアビが東尋坊の北部の海水浴場の沖で、しきりに潜っていた。英名でダイバーの名が付いているだけあって、潜水が得意な種類で、器用に小魚やイカ等をくわえて浮上し、直ぐ飲み込んでは又潜ることを繰り返す。 良く見るとこの動画でも浮上した時、イカナゴみたいな小魚をくわえているのが判る。

アビは雌雄同色。嘴は細く、やや上向きにそる。海上で生活するが、海が荒れたりすると、河口や内湾にも侵入する。大きさは全長63cmとアビ類では小型。 水面に戻ってから、次に潜り込むまでのスピードが 3〜5秒位と早いので、ピントを合わせる前に又潜られてしまうことが多い。瀬戸内海では伝統のアビ漁が行われていたが、それは本種ではなく、近似種のシロエリオオハムが使われていた様だ。

2016年4月24日日曜日

コミミズク(小耳木菟)平たい顔の猛禽類

学名:Asio flammeus
英名:Short-eared Owl

(フクロウ目フクロウ科)珍鳥のコミミズクが京都に近い大阪、淀川の河川敷に7〜10羽も渡って来て、越冬していると言うので、北帰行する前にと訪ねて見た。

夕方近くになると、あちこちで羽音もなく飛び交い、突然急降下して野ネズミを捕らえて食べている。これまで情報を聞いて、何度もあちこちへ出かけたが、一度も出会えないで残念な思いばかりしていたが、その愛嬌たっぷりな顔をやっと近くで見られた。何時も大勢のカメラマンに囲まれて、人慣れしてしまったのか、意外と人を怖がらないで、近くの枝にとまってくれる。

この河川敷はゴルフ場跡地だそうだが、現在は広大な草原と化している。しかし以前、除草剤のまかれた場所の野ネズミを食べているので、コミミズクに影響がないのか心配になった。それにしても、ネズミを獲るのは上手く、殺鼠剤入りの団子を撒くより、ずっと効果的で河川敷が汚染されることもないのではと思われた。

ヤツガシラ(戴勝)冠羽と長い嘴の渡り鳥

学名:Upupa epops
英名:Hoopoe

ブップソウ目ヤツガシラ科の旅鳥。北陸では、春と秋の渡りの頃毎年、南西諸島から飛来して来ている情報は聞いていたので、今年こそ撮りたいと思って心待ちにしていた。

3月早々に、もしかして福井県北部の海浜公園辺りの芝生で見られるかも知れないとの予感がして訪ねて見たら、何と1匹だけだが餌をついばんで歩きまわっているのを発見した。大きな冠羽と長いくちばしが良く目立つ。地元の野鳥仲間がまだ誰も知らないシーズン初めだったので、ギャラリーは誰もおらず貸切状態なので嬉しかった。

これまで写真でしか見ていなかったので、これ程こまめに地面をつついて餌を獲るとは思っていなかった。蟻でも食べているらしいが、時々大きめの餌もついばんでいる。南へ帰る秋にも立ち寄る筈だが、春の目撃情報の方が圧倒的に多いので、もしかして秋には別のルートを南下するのかも知れない。

2016年2月13日土曜日

バラハタ - 何故か震えるシガテラ毒魚

学名:Variola louti
英名:Lunartailed rockfish

日本では相模湾以南。太平洋からインド洋、紅海に分布する。 体長は60cm以上になる。 英名の様に尾びれの後端が三日月型。オジロバラハタは尾びれの後端が白いので区別出来る。

バラハタは餌の関係で、海域によっては、シガテラ毒を持つ事があるので、なるべく食べない方が賢明だろう。沖縄では食用にする例もあるが、築地では流通禁止の魚になっている。シガテラ毒の中毒症状はドライアイスセンセイションと言う温度感覚の異常で、死亡例は少ないものの、長期にわたり筋肉痛や関節痛、頭痛、下痢、腹痛、不整脈などの神経症状に悩まされる。

ビデオの個体も神経症になっているかと思われる様にブルブルと震えたので、変に納得させられた。沖縄名:ナカジュウミーバイ、撮影した高知県ではハカマと呼ばれる。

タキゲンロクダイ - 温帯域にも出没する

学名: Coradian altivelis
英名:Tawnygirdled butterflyfish

相模湾以南。西部太平洋に生息する。小笠原諸島や琉球列島にも生息するが、低い水温にも強い種類で、伊豆半島等温帯域の岩礁域でも見られる。体長15cm程。 幼魚の場合、背びれに眼状班があるが、成魚では消失する。眼状班は外敵の眼を欺き、目玉への攻撃を回避する効果がある。餌は底生の小動物や付着藻類等を食べる。キスジゲンロクダイに似るが、本種の場合、過眼線が胸びれの方までは伸びておらず、途中で途切れることで、区別出来る。

 柏島で撮影したこのビデオの2匹は親子と思われるが、スリバチ型のサンゴを縄張りにしていた。以前、伊豆半島で出会った個体はなんと農協が使う様な黄色の四角いコンテナを住処にしていたので、なるべく人工の物体を画面に入れないで撮りたい僕としては困ってしまった思い出がある。

アジアコショウダイ- 若魚は小粋な体色

学名:Plectorhynchus picus
英名: Spotted sweetlips

西部太平洋からインド洋、紀伊半島以南に分布する。老成魚は50cm以上とやや大型になる種類。比較的味が良いので、食用にも利用される。 

幼魚は伊豆半島でも散見される。国内では小笠原諸島に多い。小笠原諸島で見るのは成魚の小群ばかりと言う印象で、幼魚や若魚を見た記憶が無いのが不思議でもある。成魚はコロダイに似るが、コロダイの斑紋が黄色いのに対し、アジアコショウダイの斑点は黒いので、区別出来る。幼魚は白黒の縞模様で、尾が長く、他の魚に捕食されない様にクネクネとヒラムシに擬態する様に泳ぐ。 若魚の頃は、よく目立つ模様だが、 成魚は地味な体色になる。

柏島で撮ったこの前半と後半は別の個体で、ウミカラマツの影で正面向きの個体は若魚と成魚の中間サイズだ。 

2016年1月15日金曜日

スミツキカノコとニジエビス

スミツキカノコ 学名:Sargocentron melanospilos 英名:Homed squirrelfish
ニジエビス 学名:Sargocentron diadema 英名:Crown squirrelfish

亜熱帯と温帯域の魚介類が共生する柏島では、小笠原諸島や南西諸島に多いイットウダイの仲間のスミツキカノコやニジエビス等も普通に見られる。スミツキカノコの場合は分布が土佐湾以南とされている図鑑が多いが、紀伊半島でも見られる。体色は赤味のある黄金色で背びれ、臀びれ、尾柄部の中央に黒色班点があり、胸びれの基部にも黒色点がある。肉食性の魚で、食用にも利用される。

ニジエビスの分布は、奄美大島以南とされているので(新発見ではないと思うが)北限より北の柏島で生息を確認したことになる。こちらは、同じ肉食性だが、余り旨くないのか、普通食用にされない。テリエビスに似るが、ニジエビスの方がより南方系の魚だ。

赤い格子のクダゴンベ

学名:Oxycirrhites typus
英名: Long nose hawkfish

相模湾以南、西部太平洋〜インド洋、紅海、カリフォルニアに生息する。白地に赤い縦帯と横縞の格子模様がある美しいゴンベで、ダイバーに人気がある。伊豆半島あたりが北限かと思われるが、これは高知県柏島で、大きな扇状のヤギに住んでいるペアと思われる2匹。吻が尖っていてスポイト状(管状)をしているので、この名がある。シャイだが物見高い性格なのか、撮影を始めると一旦ヤギの裏側に隠れたりするが、しばらくすると又戻って来てモデルになってくれる。

筆者がこれまでで最もクダゴンベの生息密度が高いと思ったのはフィージーのベンガ・ラグーンで、あちこちのイソバナやヤギに付いているのが観察された。伊豆半島ではやや深い場所のソフトコラル等に棲みついていることが多い。

青紫の唇をしたシテンヤッコ

学名:Apolemichthys trimaculatus
英名:Threespotted angelfish

南日本〜西部太平洋、インド洋に生息する中型のヤッコで普通種。黄色い体色は海中で良く目立つ。頭頂部には黒い小斑点があるが、この黒点は正面から見ると2個に分かれており、鰓蓋の上部にも薄い暗色の点があるので、四点奴の和名が付いたと思われるが、つながった黒点として見れば、英名の様に3点ヤッコとなる。

幼魚は背びれの軟条部に黒色の斑点があり、イッテンチョウチョウウオのインド洋型に似ている。厚めの唇は青紫色のリップクリームを塗った様に見える。

雑食性らしく、サンゴや岩礁の基部の海面やホヤ等、付着生物を食べる。伊豆半島では成魚を見たことはないが、柏島では何度か目撃した。ビデオの2匹はペアなのか親子なのかは定かでないが、つかず離れず行動を共にしていた。