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2013年7月17日水曜日

立山連峰のライチョウ


学名:Lagopus mutus
英名:Rock Ptarmigan

本州中部の山岳地帯にしか生息しない雷鳥は以前から会いたいと憧れていた鳥であった。ダイバーなので、高山に登る暇がなかったし、縁遠かったのだ。しかし、数年前から福井県に転居し、距離的には生息地に近づいたので、密かに情報を集めたりして準備をしていたが、幸いにも野鳥の好きな友人と意気投合し、去年(2012年)の秋に初めての立山登山の夢がかなった。

富山の立山駅まで車で行き、ケーブルカーに美女平迄乗車し、そこでバスに乗り換え室堂と言う登山者の出発点にもなっている地点迄座ったまま登る。前回はそこでこれから「登山か・・・」と溜息まじりの深呼吸などしたのだが、実はもうそれ以上の標高に行かなくてもその建物の玄関先でライチョウに会えるのには驚いた。

去年は秋口だったので、暑さを嫌うライチョウはハイマツの茂みに隠れる為、探し回ってやっと遠くにいたのを目撃出来た程度だった。しかし、今年は6月始めだったので、ベストシーズン。ライチョウは求愛の季節だし、若芽や若葉を求めて食欲も旺盛なので人間を怖がらず、雌雄が何処からでも現れ、望遠レンズ装備では近づき過ぎて困る程だった。

友人は携帯電話のカメラで撮影した画像をそのまま待ち受け画面にした程だ。野生の象徴と思っていた雷鳥は、まるで鶏の様に人慣れしていて、大勢の観光客の前でモデルよろしくすまし顔であった。おまけに、山小屋に1泊した次の日も上天気に恵まれたお陰で前から撮りたいと思っていたカットを午前中でほぼ撮り終えることが出来た。しかし午後になるとにわかに濃い霧が下界から湧き上がって来て、視界が悪くなり、やはり高山の自然はワイルドで、我々はただ幸運だっただけかも知れないと悟ったのであった。

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