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2013年10月3日木曜日

淡水魚の王者・コイ

学名:Cyprinus carpio
英名:Common carp

鯉は我が国の淡水魚の王者である。体長1.5メートルの記録もある。床の間の掛け軸では鯉が滝を登る姿が描かれているが、残念ながらコイは垂直の滝は登れない。

中国の登竜門の故事には黄河上流の竜門山を切り開いて出来た急流を元気なコイだけが登りきって竜になれると言う言い伝えがあり、立身出世を願ってこれを絵に描いたものである。

多くの日本人は黒っぽいコイや、錦鯉が泳ぐ姿を池の水辺や橋の上から観察したことがあるだろう。ゆったりと泳ぐコイの姿は何となく心を癒してくれるものを感じる。

餌を与えて見ると、パクパクと一旦口に入れるが餌をそのまま飲み込むのではなく、モグモグと喉の奥で噛み砕いてから食べているのが分かる。そうコイ科の魚は口の中には歯がないのだ。水面上から見たコイは丸太状に見えるが、水中から見ても丸太状の野ゴイ型は最近では少なくなってしまって、体高の高いヤマトゴイ型が殆どである。

今回ビデオに紹介しているコイは世界遺産となった富士山を望む山上湖で撮影したものだが、やはりヤマトゴイのタイプで野鯉ではない。砂泥底からカワニナやタニシ等の巻貝を探し出し、喉に有る咽頭歯という丈夫な歯でかみ砕いてから飲み込む。夜行性ではないので、夜は倒木や岩の陰などで眠っている姿が見られる。

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