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2015年4月6日月曜日

アメマス・降海型

学名:Salvelinus leucomaenis
英名:Whitespotted char

アメマスは一生を川で過ごす河川残留型(陸封型)のエゾイワナと海へ降って大型に育ち、又、生まれた川に遡上して来る降海型との2型がある。北海道日本海側の島牧方面等に多いが、豪雪地帯なので、雪代の期間が長く、早春、河川での水中撮影は難しい。

ビデオは太平洋側の河川で、雪解け水がおさまったばかりの冷たい川を降り、降海する直前の姿である。背びれや尾びれの先が黒くなり、体全体が銀白色に輝く鱗に変わっている。

アメマスの産卵は晩秋の雪がちらつく季節に本流の上流域や支流で行われる。幼魚は約2~3年程川にとどまる。春先上流から集まって来た若魚は河口近くで群れをなし、やがて海へと向かう。

サクラマス等の場合、海へ降るのは一生に一度きりだが、アメマスは海と川とを何度か往復するらしく、かなりの大型に育つものもいる。体形は丸太状で細長くなるが、サケ並に大きくなる個体も珍しくない。

海では、海岸からルアーやフライの投げ釣りで狙う海アメ(海のアメマスの意)が人気だ。70cmオーバーは「ナナマル」と呼ばれ釣人が憧れるサイズ。しかし、お味の方は身が柔らかいので、単なる塩焼きには不向きで、フライやムニエルにすると美味しい。放流されたサケの稚魚を飽食するので、各漁協では害魚扱いされ、駆除の対象にもなっているが、貴重な在来種でもあるので、一網打尽にはして欲しくないものだ。


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