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2012年5月2日水曜日

UFOみたいなエチゼンクラゲ

学名:Nemopilema nomurai
英名:Nomura’s jellyfish

巨大なエチゼンクラゲの話題は何度も聞いてはいたが、以前は東京や札幌に住んでいたので、クラゲが大挙して襲来する秋に、日本海に潜る機会がなく遭遇出来ないでいた。

越前市に転居してから海の荒れる真冬の3ケ月以外は何時でも潜れる状況だったので、その内と思っていた矢先、一昨年の秋、案の定大襲来が起こった。何時も通っていた南越前のダイビング・センターに潜った所、何と湾内全部がクラゲで埋まってしまう程集まっていた。

微細なポリプが海中に浮いているので頬に刺さりチクチクと痛む。薄い肌色をしているのが多いが、ピンク色がかった個体もいる。笠の直径は1メートル以上もあり、重さは200kgを超えるものもあるとか聞いてはいたが、いざそのクラゲの中に飛び込んでしまうと、毒のある口腕と紐状の付属器に触れない様にするのが精一杯で、クラゲの間を縫う様に沖に向かった。

沖の浅根の上で撮影を始めたがクラゲは波の動きに合わせて、ごろごろと転がってしまうので、さらに水深のある沖まで移動してやっと自然な感じで撮影出来た。日本海では定置網に入って他の魚を売り物にならない程傷つけたりするやっかいもので、漁師はバラバラに切りきざんで、海に捨てている。

風向きが沖に向かっているときは良いが一旦岸へ向かって吹くと、その残骸共々沿岸に打ち上げられてクラゲの墓場みたいになる。中国では食材に利用することもあるらしいので、捨てるのはもったいない。我国でも何とか有効利用を考えて欲しいものである。

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