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2014年12月2日火曜日

アトリ・群れで飛来

学名:Fringilla montifringilla
英名:Brambling

スズメ目アトリ科アトリ属の野鳥。毎年秋になるとアトリの大集団が渡って来る。その群れは餌を求めて忙しく飛び回り、田んぼや草原に舞い降りるのだが、一斉に向きを変えて飛ぶ姿は壮観である。

札幌に住んでいた頃は雪景色の中、街路樹のナナカマドの実を食べに来る姿が良く見られた。熟したナナカマドの実は真っ赤で柔らかく塊状になっているが、そこに雨覆がオレンジ色をしたアトリの雄がとまって食べているととてもカラフルで、つい立ち止まって見とれてしまう。バックが青い空ならさらに良い。以前はツグミ同様食用の野鳥としてカスミ網で捕獲されていた。ユーラシア大陸の亜寒帯針葉樹林で繁殖し、現地ではコメツガやモミ等堅い針葉樹の種子を好むらしい。日本列島では冬鳥または旅鳥で、年によって渡来数の変動が多い種類としても知られる。

群れの近くには時々ハイタカやオオタカ等の猛禽類も散見される。特に西日本では、度々数千から数万羽と言う大きな群れを作るので、アトリが少ない年は何となく寂しく感じられるほどだ。大きさはスズメと同じかちょっと大きい位なので、枯れ木にとまったアトリの群れを良く見ると時々スズメが数羽混じっていることがある。アトリは「花鶏」と書くが「あっ鳥だ!ア・トリだ」と空を見上げるからではないかと冗談を言う人もいる。英名のBramblingは「木いちご摘み」の意味とか。

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