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2013年12月8日日曜日

苫小牧のイスカ


学名:Loxia curvirostra
英名:Crossbil

イスカは、アジアの北部あたりから北海道〜九州に渡って来る冬鳥で、群れをなして行動する習性がある。少数は国内の山地でも繁殖している様だ。雄は尾羽や翼は暗褐色だが、暗赤色でなかなか美しい。雌は灰色がかった黄緑色でやや地味な体色。交叉した頑丈なくちばしを持ち、小型の昆虫の他、アカマツ、カラマツ、スギ、モミ等の球果をむしり取る様にして食べる。

離れて見ている限りでは交叉したくちばしは見え難いが、アップで観察するとそのくちばしを開いたままマツボックリの隙間に差し込んで、くちばしをあわせることにより、カーブした先端部が笠の間を押し広げ、種子をついばみ易くしているのが分かる。

今年は福井県でも東尋坊に近い海浜公園等で、百羽程の大きな群れが見られたが、アトリと同じ様にその数は年によって大きく変動する様だ。(ちなみにイスカもアトリ科の野鳥である)明るい公園などで下枝を落として手入れが行き届いている松の木はかなり高い位置でないと枝がなく、松の実も付いていないので、空をバックに、かなり離れた位置から撮ることを余儀なくされるが、苫小牧では余り背が高くない松の木が多く、至近距離で観察や撮影が出来るので大変有り難い。

イスカが松の実を食べることで、喉が渇くとも思えないのだが、何故かイスカの群は30分おき位に近くの水場へ水を飲みに来るので、場所が判ればそこに待機して撮影することも出来る。

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