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2013年12月8日日曜日

藻岩山・登山道のクマゲラ

学名:Dryocopus martius
英名:Black Woodpecker

札幌市の南西にある標高531メートルの藻岩山はスキー場や展望台があって夜景もきれいな所だ。ロープウエイもあり、観光客が集まる行楽地となっている。この山は軽登山を楽しむ人々も多いのだが、某登山口には駐車場やトイレ、靴の泥を落とす洗い場等も完備されている。その登山口から50メートルも離れていない所に、毎年の様にクマゲラが営巣する場所があって、その年も雛が育っているとの情報が寄せられたので訪ねて見た。

6月の中旬だったので、登山道から見える位置にある樹洞では、もう雛がかなり大きく巣立ちが近い様だ。親鳥は雛に巣立ちをうながすかの様に、餌を運んで来ても少しじらしながら食べさせている。都会に近いので、雛の天敵であるカラスも良く出没するが、同じ黒い鳥でも、クマゲラは貫禄があって、騒々しいだけのカラスとは大違いである。

クマゲラは日本最大のキツツキの仲間で、天然記念物に指定されている。雄はくちばしの付け根から後頭部にかけて赤いが、雌は後頭部のみが赤い。通常はダケカンバやブナ、トド松に営巣するが、ここでは普通、藻岩菩提樹が利用される。クマゲラはその鋭いくちばしで樹皮を剥がしたり、樹木に穴を開けてカミキリ虫の幼虫やアリを掘り出し、アリスイの様に長い舌を出して食べるが、時には丸木舟を作るかの様に、縦に長い大きな穴を開ける。

大都会の市街地にごく近い場所なので、まるで公園の中で撮影している感じでだった。当時は札幌市内に住んでいたので、家から30分以内で行けたから身近な大自然である。

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