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2012年3月12日月曜日

海洋生活型のサクラマス

学名:Salmo(Oncorhynchus)masou masou
英名:Masou trout

ヤマメには陸封型と降海型があって、降海型は海へくだり、大型に成長する。北海道ではちょうど雪解けの時期と遡上の時期が重なるので、(特に日本海側では)雪代で河川が増水し濁りがあって水中撮影が出来ない。

6月の下旬になると雪解けの増水も収まるので、中流の淵にたどりついた個体を観察できるが、銀白色の個体は次第に輝きを失い、背側には多数の黒点が現れ始める。これに比べ、降雪の少ない年に太平洋側の河川の感潮域では海から遡上して間もない銀毛のサクラマスをクリスタルな水中で観察出来ることがある。

ちょうどこの日も晴天で水の透明度が良かった。河口から50m程の所に国道の橋が掛かっており、橋下の日陰に数匹が群れていた。流れがきつい場所で私の胸位の水深があったので通常の倍位の約20kgものウェイト・ベルトを腰に巻いて静かに接近する。排気の泡の音で逃げない様に空気ボンベは使わずスノーケル装備だ。

雪解けの水はしびれる程冷たいので、ホッカイロを忍ばせたドライスーツを着用している。一度は逃げてしまったが、鱒たちは又元の位置に戻って来て、しばらくの間カメラの前をゆっくりと旋回してくれた。


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